The Rolling Stones No. 2

The Rolling Stones No. 2
  1. Everybody Needs Somebody To Love
  2. Down Home Girl
  3. You Can’t Catch Me
  4. Time Is On My Side
  5. What A Shame
  6. Grown Up Wrong
  7. Down The Road Apiece
  8. Under The Boardwalk
  9. I Can’t Be Satisfied
  10. Pain In My Heart
  11. Off The Hook
  12. Susie Q

Released: 15 January 1965
Producer: Andrew Loog Oldham

Additional Musicians:
Jack Nitzsche – Piano
Ian Stewart – Organ, Piano

1965年1月にリリースされた英国でのセカンドアルバム『The Rolling Stones No.2』。

本作は、前作の勢いをそのままに、当時彼らがライブで鍛え上げていたR&Bやロックンロールのカバーをよりタフに、より黒く進化させた傑作です。アメリカ・ツアーを経て演奏にも一段と自信が感じられます。

ジャガー/リチャーズによるオリジナル曲も3曲収録され、バンドの過渡期にして初期の完成形とも言える本作の全12曲の背景を徹底解説します。

さらに黒くタフに進化した!全収録曲解説

  • Everybody Needs Somebody To Love – ソロモン・バークのカバー。実はアメリカ盤『Now!』に収録されたものとはテイクが異なる、貴重な「オリジナル・ロング・バージョン」です(※詳しくは後述のコラムにて)。
  • Down Home Girl – アルヴィン・ロビンソンのR&Bナンバーを泥臭くカバー。ミックの気だるいボーカルと、ブライアンの艶っぽいブルースハープが絶妙なファンキーさを醸し出しています。
  • You Can’t Catch Me – チャック・ベリーのカバー。跳ねるようなリズムとキースのキレのあるカッティングギターが冴え渡るトラック。
  • Time Is On My Side – 先のUS盤『12 X 5』に収録されていたオルガン版とは異なり、こちらはキースの泣きのギターリフから始まるお馴染みの「ギター・イントロ版」。ミックのボーカルも完全に自信に満ちた「ストーンズ節」へと化けています。
  • What A Shame – ジャガー/リチャーズ作。当時の彼らとしては珍しい、シカゴ・ブルースに真っ向から挑戦した泥臭いオリジナル・ブルースナンバー。
  • Grown Up Wrong – US盤『12 X 5』にも収録されたオリジナル曲。ブライアンのスライドギターと激しいハンドクラップが特徴の骨太なブルース。
  • Down The Road Apiece – ドン・レイのブギウギ・ピアノ曲を、チャック・ベリーのアレンジをベースに超高速でカバー。バンドの演奏力が爆発した初期屈指のハイテンポ・ナンバー。
  • Under The Boardwalk – ドリフターズのポップ・ソウル。荒々しいブルースだけでなく、こうした甘いポップスも器用にこなす彼らのセンスが光るカバー。
  • I Can’t Be Satisfied – バンド名の由来となったマディ・ウォーターズによる代表的なブルースを念願のカバー。ブライアンによる執念とも言える完璧なスライドギターが最大の聴きどころ。
  • Pain In My Heart – ソウルシンガー、オーティス・レディングのバラードをカバー。ミックがソウルミュージックに強い影響を受け、熱くソウルフルに歌い上げる初期の隠れた名演。
  • Off The Hook – ジャガー/リチャーズ作のオリジナル。小気味いいギターリフとキャッチーなメロディが融合した、のちの「サティスファクション」などへ繋がるロック・ナンバー。
  • Susie Q – デイル・ホーキンスのロカビリー・ブルースをカバー。アルバムのラストを飾る、ミニマルなギターリフが強烈な余韻を残す一曲。
💡「Everybody Needs Somebody To Love」のバージョン違い

1曲目を飾るこのソウルの名曲(のちに映画『ブルース・ブラザーズ』でも有名になるナンバー)ですが、実はイギリス盤(本作)とアメリカ盤(『Now!』)で別テイクが収録されています。

【英国盤テイク】(本作『No.2』収録)
テンポが少し遅めで、タメを効かせた泥臭いグルーヴが特徴。ミックが曲中で行う「語り(セリフ)」の部分が少し長めで、ライブハウスの生々しい熱気がそのままパッケージされています。トータル時間は約5分に及ぶロングバージョンです。

【米国盤テイク】(US盤『Now!』やベスト盤に収録)
テンポがアップテンポになり、よりポップでノリが良いアレンジになっています。トータル時間も約3分弱にギュッと縮まっており、シングル向きに編集されたショート・バージョンとなっています。

一般的なベスト盤ではショート・バージョンが採用されることが多いため、本作で聴ける約5分に及ぶロング・バージョンは、じっくりとグルーヴを味わえるUK盤ならではの魅力と言えるでしょう。