「Mr Charm」ビデオ公開、「Bad Luck Hideaway」デジタルリリース

Mr Charm Video

ローリング・ストーンズは2026年10月1日、最新スタジオアルバム『Foreign Tongues』からのシングル「Mr Charm」のミュージックビデオを公開しました。同時に、これまで入手方法が限られていたボーナストラック「Bad Luck Hideaway」の主要ストリーミングプラットフォームでの配信も開始され、公式リリックビデオも公開されています。< SOURCE: RollingStone >

砂漠のモーテルを舞台にした「Mr Charm」の映像世界

今回の「Mr Charm」のミュージックビデオは、これまでに同アルバムから公開されてきた「In The Stars」(オデッサ・アジオン主演)や「Jealous Lover」(アーニャ・テイラー・ジョイ、チャールズ・メルトン出演)といった一連のビデオに続く最新作となります。

監督はヘンリー・スコルフィールドが務め、アメリカ・カリフォルニア州パームデールの砂漠地帯で撮影が行われました。ビデオの主演には俳優のアレクサンダー・スカルスガルドを迎えています。

映像はストーンズの「Start Me Up」へのオマージュを思わせる、若い男性がガソリンスタンドで踊るシーンから幕を開けます。スカルスガルド演じるキャラクターが砂漠の真ん中にある廃墟となったモーテル兼ダイナーに到着し、そこにいる人々の心を自然と掴んでいきますが、モデルのサラ・サンパイオ演じるヒロインだけは彼になびかないというプロットで展開します。なお、ビデオの最後、クレジットが流れる背景ではこれまで未発表だった別の楽曲が流れており、こちらも今後の展開が注目される仕掛けとなっています。

「Bad Luck Hideaway」が待望の一般公開

ビデオの公開にあわせ、実質のB面扱いとしてデジタルリリースされた「Bad Luck Hideaway」は、ファンにとって非常に重要な意味を持つ楽曲です。この曲はこれまでiTunes Store限定盤(Bonus Track Edition)のアルバム全体を購入しなければ聴くことができなかった特別なトラックで、今回のデジタル解禁によりついに広く一般公開される形となりました。

本作は、2015年12月にロンドンのブリティッシュ・グローブ・スタジオでブルース・カヴァー・アルバム『Blue & Lonesome』を録音していた時期のセッション音源が元になっています。生前のチャーリー・ワッツによるドラムトラックをそのまま残したうえで再構成されており、プロデュースはアンドリュー・ワットが担当しています。

最大の特徴は、ミック・ジャガーとキース・リチャーズによる、ほぼ対等のデュエットが全編にわたって展開される点です。演奏にはロン・ウッドのほか、ベンモント・テンチ、マット・クリフォードらが名を連ねています。

【検証】「Mr Charm」エンドクレジットで流れる曲の背景

「Mr Charm」のミュージックビデオの最後、クレジットが流れる背景では未発表の新曲の断片を聴くことができますが、この音源を過去の未発表音源やミックのSNS動画と聴き比べると、興味深い共通点が浮かび上がります。

1987年:ミック・ジャガーのソロ・アウトテイク

ミックが1987年に発表したソロアルバム『Primitive Cool』の制作時期のセッションには、コレクターの間で「Danger Up Ahead」あるいは「Long Knives」として知られる未発表アウトテイクが存在します。「Mr Charm」のクレジット背景で流れる音を聴くと、この「Danger Up Ahead」と同じと思われるメロディを聴き取ることができます。

2023年:ミックがSNSに投稿したスタジオ動画

ミックは2023年に、自身のSNSでスタジオでの作業風景を収めた動画を公開していました。動画ではミックがフェンダー・ジャズマスターを弾いており、そこで聴けるサビ部分のコード/メロディが、今回のエンドクレジット音源や「Danger Up Ahead」とつながっているように聴こえます。

1987年の「Danger Up Ahead」、2023年のスタジオ動画、そして2026年の「Mr Charm」エンドクレジット。それぞれ聴ける部分は限られていますが、3つの断片をつなぎ合わせると、同じ楽曲の異なる時期の姿なのではないかという仮説が浮かび上がります。もしこの推測が正しければ、1987年のミックのソロ・セッションで生まれた楽曲が長い年月を経て、2023年のスタジオで再び取り上げられ、、今回ストーンズ名義の映像に姿を現したことになります。