今年で誕生75周年を迎えたテレキャスターを記念し、フェンダー社は公式YouTubeチャンネルにてスペシャルフィルム『The One That Started It All.』を公開しました。< SOURCE: Fender >
映像内には、ブルース・スプリングスティーン、ジミー・ペイジ、アンディ・サマーズ、ジョン5、キース・リチャーズ、マイク・キャンベル、ジェームズ・バートン、ヴィンス・ギル、ピート・タウンゼント、スティーヴ・クロッパー、シェリル・クロウ、ジャック・ホワイト、ジョー・ボナマッサ、MIYAVI、ジュリアン・ベイカーといった、時代やジャンルを超えた多くのアーティストが登場し、それぞれの視点からその魅力を語っています。
以下、22分12秒〜23分55秒のキース・リチャーズのインタビューをまとめました。
60年代の大部分、俺の主な仕事道具はギブソンだったんだ。あの太くて豊かな低音が欲しかったからだ。フェンダー、特にテレキャスターにのめり込むようになったのは、ライ・クーダーとしばらくつるんでいた頃だった。
俺たちは色んなチューニングを試していたんだ。彼が俺に「5弦のオープンGチューニング」を教えてくれてね。すっかり興味が湧いたんだが、そのコードをしっかり響かせ、なおかつ美しい音を奏でられる唯一のギターは、これだと確信した。どう表現すればいいか…言葉がみつからないね。ただ、こう…すべての音が正しい位置に収まっている。そこで俺は、レオが発明したものの真価をようやく理解し始めたんだよ。
ここが、俺にとって一番落ち着く場所なんだ。それに、ストーンズにおける俺の役割、バンド全体のスタイルは「2本のギターによるアンサンブル」だから、もう一人の奴が弾いている音に自分のギターをどう合わせるかって話になるだろ。60年代のほとんどの期間、その相手はブライアン・ジョーンズだった。彼は「OK、お前がそれを弾くなら、俺はこっちを弾くよ」と言うのが好きだったな。だって、ステージの上で何が一番いい響きになるかってことを考えて、演奏を構築していくわけだからね。
つまり、俺にとってはこれなんだよ。上手く言葉では言い表せない。ただの木切れに電子パーツがついているだけと言えばそれまでだが、こういう道具は独自の魂を宿すことがあるんだ。物に愛着が湧くというか、感傷的になりなくはないんだが。でも、こいつを愛しているんだよ。
フェンダー社は、この75周年の節目を記念して、歴史的なフィニッシュと現代的なスペックを融合させた「75th Anniversary Collection」を発表しています。これには、モデル名が空白だった時期の伝説的なモデル「ノーキャスター(Nocaster)」の復刻なども含まれています。シンプルでありながら独自の魂を宿すとキースが評したテレキャスターは、誕生から75年が経過した現在も、音楽史における重要な選択肢であり続けています。
