テキサス州オースティンの伝説的なブルースクラブ「アントンズ(Antone’s)」の創設50周年を記念したコンピレーション・アルバム『Antone’s 50th Presents: Chicago Bound – Honoring Muddy, Cliff & Blue』が、8月28日にリリースされました。< SOURCE: The Blues Magazine >
本作は、単なる周年記念盤に留まらず、1975年のクラブ創設以来、そこを支えてきたミュージシャンたちの友情や音楽的旅路への敬意が込められています。共同プロデューサーのザック・エルンストは、ジョン・プライマーによるジミー・ロジャースのカバー「Chicago Bound」に触発され、ブルースがルイジアナからヒューストン、オースティン、メンフィス、そしてシカゴへと移動していった歴史的な「音楽のロードトリップ」をアルバム全体のコンセプトに掲げました。ダイナ・レイ氏が手掛けたジャケットのアートワークには、エレクトリック・ブルースの生誕地である北へと向かうツアーバスが描かれており、音楽を次のステージへと繋ぎ続けてきたアーティストたちの象徴となっています。

ストーンズ・ファンにとっての最大のハイライトは、2曲目に収録されたクリフトン・シェニエのカバー「One Step At A Time」です。このトラックにはキース・リチャーズとロニー・ウッドがギターで全面的に参加しており、アイヴァン・ネヴィルやC.C.アドコック、さらにハーモニカとバックボーカルで参加したジミー・ヴォーンをはじめとする豪華な布陣によるセッションが繰り広げられています。
Apple Music等で確認できる参加メンバーの詳細は以下の通りです。
- C.C. Adcock (Vocals, Guitar)
- Ivan Neville (Vocals, Organ)
- Keith Richards (Electric Guitar)
- Ronnie Wood (Guitar)
- Jimmie Vaughan (Harmonica, Background Vocals)
- Steve Riley (Accordion)
- Chuck Bush (Bass Guitar)
- “Big” Robert St. Julien (Drums)
- Curley Taylor (Percussion)
アルバム全体には全11曲が収録されており、ジョン・プライマー、ドイル・ブラムホール2世、キム・ウィルソン&ザ・ファビュラス・サンダーバーズ、アンソン・ファンダーバーグ、ルーリー・ベル、ラヴェル・ホワイトら、現代のブルース界を牽引する豪華なアーティスト陣が名を連ねています。
- Chicago Bound / John Primer
- One Step At A Time / Ivan Neville & CC Adcock, with Keith Richards and Ronnie Wood, featuring Jimmie Vaughan
- I Wouldn’t Treat A Dog (The Way You Treated Me) / Kam Franklin with Rodd Bland & The Dreamers
- Give Me Back My Wig / Doyle Bramhall II
- I’m Not Ashamed / Kim Wilson & The Fabulous Thunderbirds
- Backstroke / Anson Funderburgh
- The Blues Is So Big (Interview) / Clifford Antone
- Hangin’ On A Cliff / Billy F Gibbons and the BFGs
- Act Like You Love Me / Lurrie Bell
- Baby What’s Wrong / Lavelle White
- Got My Mojo Working / John Primer & Lil’ Ed Williams featuring Kenny “Beedy Eyes” Smith
キースとロニーがブルースのルーツに回帰したプレイを堪能できる、ファンなら押さえておきたい貴重な一枚です。ちなみに原曲者のクリフトン・シェニエは、1981年のストーンズのUSツアーでオープニングアクトを務めた歴史があり、そうした過去の関わりを背景に持つ選曲となっています。本作はCDやアナログ盤のほか、デジタル配信などでも購入・試聴が可能となっています。
なお、本作のクレジットにはストーンズ・ファミリーのマット・クリフォードがレコーディング・エンジニアとして参加しています。プロデューサー(兼ミキシング)のC.C.アドコックとマット・クリフォードのコンビは、2025年6月にリリースされたミック・ジャガー参加のクリフトン・シェニエ・トリビュート曲「Zydeco Sont Pas Salés」でもそれぞれ制作・録音エンジニアを務めており、今回のトラックも共通の制作陣によってレコーディングされていることがクレジットのデータから分かります。
