キースの Guitar World 誌インタビュー

Keith Richards

米Guitar World の最新号はキース・リチャーズを特集しており、そのインタビューでキースは、年齢と関節炎が自分の演奏へのアプローチをどのように変えたか、また演奏活動の期間を延ばすために、いかに演奏技術を適応させ続けているかなどについて語っています。この素晴らしいインタビューの中から興味深いものをピックアップします。< SOURCE: Guitar World >

3,000本のギターを持っているのか?

そんな感じだね。正確な数を知りたいなら、ギター担当のピエール・ド・ボーポールに聞いてみてくれ。でも、だいたいそのくらいだ。別に自分で買い集めているわけではなく、多くは人から譲り受けたものだ。全部を見たことはない。実際に使っているのは、そうだな、ラックに置いてあるギターはだいたい15本くらいだ。音色を変えたり、いろいろな用途に使っている。残りの2,900本は分からない。でも、ちゃんと保管しているよ。まさに最高のコレクションだ。

グルーヴ感のある演奏

ビートの少し後ろに下がって演奏するスタイルだ。言葉で説明できるようなものではない。ただ、リズムを感じる方法なんだ。いつも言っているんだけど、俺がこんなことができるのは、世界最高のドラマーたちに恵まれているからなんだ。彼らが自分のやっていることをちゃんと理解しているという安心感があるからね。

ロニー・ウッドと演奏する時、リードとリズムのパートを織り交ぜるやり方

暗黙の了解みたいなもの?ああ、間違いなくね。俺たちの間には何かがあるんだ。ミック・テイラーとの間もそうだったし、初期の頃のブライアン・ジョーンズともそうだった。相性の良い連中に出会うと、自然と彼らは分かっていたんだ、「ここはお前が引き受けて、俺はその下から入る」ってね。そしてそこには、美しい小さなバレエが繰り広げられているようだった。それは素晴らしいし、それこそが、やる価値がある理由なんだ。ミュージシャン同士のこの相互のつながりだ。うまくいっているときは、まるで、テレパシーみたいに見えるんだ。ああ、ある意味、テレパシーみたいなものだよ。そう思う。その言葉で表現してもいいだろうね。お互いへの、言葉にしない信頼関係だ。それは本当に美しいものだ。

ギタリストしてのブライアン・ジョーンズ

個人的には、彼が初めて聴いたスティール・スライド奏者だった。彼のミドルネームはエルモアでもよかったくらい、エルモア・ジェームスの曲ばかり演奏していたんだ。彼は本当に時代の先を行っていて、一緒に演奏を始めた頃、俺が彼に感銘を受けたのはまさにその点だった。このバンドはピアニストのイアン・スチュワートが始めたもので、ブライアンも一緒にいた。ブライアンがエルモア・ジェームスを演奏するのを聴いた時、「こいつは一緒に演奏できる奴だ」と思った。それからジミー・リードや、もちろんマディ・ウォーターズなど、色々な音楽を演奏するようになった。大学教育とは呼べないけどね(笑)

イギリスのフォーク・ギタリスト

彼らは本当に上手いギタリストだった。ウィズ・ジョーンズはよく俺の家に遊びに来て、タダでタバコを何本か吸って、リフをひとつふたつ教えてくれたもんだ。彼は本当にすごい男だった。心から尊敬していた。バート・ヤンシュはマジで凄かった。彼らの素晴らしさは、本当に過小評価されていたね。

5弦オープンGチューニング

オープンGチューニングを試した人は、誰でも考え方がガラリと変わるんだ。だって、本当に奇妙なセットアップだからね、特に6弦ギターに慣れている人にとっては、すべてを再構築しなきゃいけないし、5本の弦と3つの開放弦(GDGBD)に限定されていることに気づくんだ、わかるだろ。コードの弾き方を覚えなきゃいけない。やっと分かった。今でもすごく面白いよ。まだ色々試行錯誤しながら、色々なものを探してるんだ。オープンGで5本の弦を使うと、一番下の弦がGになるから、ジミ・ヘンドリックスになる可能性が一気に削ぎ落とされちゃうんだよ(笑)それに、一度ハマってみると、これまで誰も探求したことのない、あるいは少なくともごく一部の人がしか知らないような、数え切れないほどの新たな発見があるんだ。俺にとっては、最初は単なる面白い実験のようなものだったけど、あるときふと「これだ!」と気づいたんだ。

サンセット・ストリップの速弾きギタリスト

大爆笑したよ!「なんてこった、一体何を生み出してしまったんだ?」って感じだった。彼らは優れたピッカーだったし、時折ヒット曲も出しした。あれはポップミュージックの世界だ。ソロを弾くための土台さえあれば、お好きにどうぞ。でも、それは俺には魅力的じゃなかった。俺が惹かれるのは、その裏側で何が起こっているかだ。俺が本当に好きなのは、2本か3本のギターが一緒に演奏することだ。それこそが俺を魅了する。一人でソロを弾くだけでは、俺にはあまり意味がない。

最近、弾く音符の数が減ったこと

ああ、そうだね。昔ほど速く弾けないから。この年齢になって、ギターの最も面白いところは、身体の不自由や機敏さを補い、問題を乗り越える別の方法を見つけられることだ。それに、もうひとつ教えてくれることがある―このクソみたいな楽器と向き合えば、学びは決して終わらないってことだ。俺はギターが大好きだし、永遠の友だちだよ。もし必要なら、こいつとヤッちゃうよ。

手の状態

関節炎があって、指の関節もとても大きいんだ。痛くはないけど、時々邪魔になることもある。そういう理由で、指板の幅を広めにしているんだ。正直なところ、俺はただ自分の手を見つめ、手も俺を見つめ返す。そして「さて、今日は何ができるかな」と話し合うんだ。それが俺のギターの弾き方さ。ギターを見て「他にやることもないんだ。こっちへおいで。愛してるよ!」と言うんだ。

一番好きな曲

ロバート・ジョンソンの「Come On in My Kitchen」。オリジナリティも、何もかもが揃っている。素晴らしい曲だ。

残りの人生で1本のギターしか弾けないとしたら、どのギターを選ぶか

いま俺が見ているのは小さな黒いギブソンだよ。1936年製 (*) のアコースティックギターで、壊れてボロボロだけど。俺はあれをずっと手元に置いておきたい。
(これはもしかすると1934 Gibson L-1 の間違えかも知れません。 by 三十郎)

アコースティックギターに関して

エレキ・ギターの起源を知らずにエレキ・ギタリストになるなんて無理だよ。基礎を身につけなければ、一体どこへ行き着くと思う?

次のソロ・アルバム

こういうことは計画してやるものじゃないんだ。スティーヴ・ジョーダンと先日その話をしたんだけど、大抵は「スタジオに入って1、2曲録音しよう」って感じで始まるんだ。時々そういうこともあるし、「おい、もう1曲、もう1曲」ってなることもある。だから、可能性を否定はしない。

現時点での目標

次の冬まで生き延びること

キースは Guitar World 最新号の表紙も飾っています。
(Guitar World Magazine Issue 5 May 2026 Keith Richards)

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